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島田奈美のラスト・アルバム『I LOVE YOU > YOU DO』が傑作ですよ、と僕は 25 年くらいことあるごとに言い続けているんですが、ネットで同意見を探しても過去に自分が書いたログしか引っかからないという悲しい結果になりがちです。確かに、島田奈美と言えば、ある意味「SUN SHOWER」は他の曲より全然有名ですし、それより初期の曲の方が好きだという人も多いでしょう。僕だって、EPO の書いた「内気なキューピッド」とか大好きですし。 しかし、例えばネットで見つかる動画だったら、『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』(時代だなぁ...)での、ラスト感のないラスト・シングル曲「もっと…ずっと… I LOVE YOU」のパフォーマンス。サイドにいるバブリーなディスコ・ダンサーはともかく、振り切れた音楽性にハッとします。シンセベースが唸りまくるゴリゴリのエレクトリック・ファンクを、1990 年代になろうという時代にやる。90 年代に 80 年代初期っぽいエレクトロという、早過ぎたのか遅かったのか判断しがたいこのコンセプトが、当時全く評価されませんでした。じゃあ今の耳で聴いてみたらどうなのよと言うと、これが気持ち良い。今っぽい表現で言うなら、完全にどうかしています。そして、完全にどうかしたまま同じコンセプトでアルバム一枚を作ってしまったのが、『I LOVE YOU > YOU DO』でした。 アルバム曲は更にブッ飛んでいて、特に「BAD GIRL」なんかいつ聴いてもゾクゾクします。正直、「SUN SHOWER」(なんか)よりずっと評価されるべき。なんですが、聴き直されることは殆どありませんよね。売れなかったでしょうし。このアルバムを出した時に既にアイドル引退が決まっていたので、好きに作れたのかもしれない反面、当然後もありません。 以降現在に至るまでこういった音楽をやってるアイドルは殆どいないから、むしろ今パクッたら凄く評価されるような気がします。アホみたいにシンセベースがうねりまくるエレクトロなアイドル、僕ァ見たいなァ。もし、動画を見て何かしら引っかかる人がいたら、万難を排してアルバムを掘るべし。 なんて書いてみましたが、どうせまた次にこの文章を読むのは、何年か後に検索で引っかけた自分でしょう。ネットは自己完結だから。
by de_kick_o_nice
| 2015-02-27 08:22
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